大阪レポート2つめは、シンセが鳴り響くそば店として一部で有名なディープスポット「電氣蕎麦」です。伺ったのは23:00過ぎの遅めの時間帯。天満の、あまり飲食店の無い通りを進んで行くと…
唐突に、水木しげるの漫画に出てきてもまったく違和感の無い、味わい深すぎる建物が出現します。入り口上部の目玉みたいなオブジェは、鈍く点滅を繰り返しており、妖しい雰囲気を醸し出しているものの、拒まれる感じは全くなく不思議な安心感があります。
看板を見ると、ここが確かに噂の電氣蕎麦。さっそく中に入ってみます。
店内は入口の印象よりゆったりしていて、広めのカウンターにテーブル席もあります。お客さんはお店の方と話していたり、電子音に浸ってくつろいでいたりと思い思いにリラックスした時間を過ごしている感じ。
「蕎麦」屋さんではあるのですが、お酒やおつまみの種類も豊富で、実際は「とても雰囲気の良いバー」というのが正確な所です。 さあ、そしてお待ちかねのシンセの時間!店内には常にシンセの「生音」が響いており、時折オーナーが操作するとさらに音の表情が変わる、というステキな電氣模様が繰り広げられています。
シンセブースの主役は、赤鬼、青鬼に護られるように挟まれた、セミモジュラーの名機ARP2600。赤鬼の下に控えしは、ソフト版でもお馴染みおKORG MONO/POLYと、もうこの時点でシビレル構成!(電氣の作用?)。
奥の壁には、Implant4レポートにもあったARP AXXEが。天満界隈ではAXXEが流行しているのでしょうか?扇子とマスクで飾られているのは、同じくARPのQUADRAが。このARP率の高いシステムが、営業中ずっと稼働している店なんて世界を探しても見つからないでしょう。
カウンターの端には、シンセファンにはお馴染みのROLAND SH-101が。やはりこの内装にはレッドモデルがピッタリ似合いますね。
店の隅にはエフェクターやアンプ類も。
そしてカウンター奥の棚の上にあるオブジェにも謎のパッチングが!オーナー曰く「この店で一番重要な機材」との事。もしかしてこのパッチは、世界の流れの非常に奥深くセンシティブな部分に影響しているのかも…?
さて、シンセや内装に夢中でうっかり蕎麦やおつまみを撮るのを忘れていたのですが、蕎麦もお酒もとても美味しかったです!関東に無いのが非常に残念でならない位ステキなお店でした。これから、大阪に行く度に行かせて頂きます!
(レポート:大須賀淳)